メイドのお仕事

「あーでも、昼休みはちょっと空いてないんだよね…」


みんなとの約束は破れないしなぁ…流石に。


「じゃあ授業中にします?」

さらりと授業をサボろうとする繭。



「いや、授業中って…駄目でしょ!」


こんな真面目そうな子がサボりなんて…。



「え?知らないんですか?このコンテストに参加する人は、準備の為なら遅刻しても早退しても、授業を受けなくてもいいんですよ」


…はい?

繭は相変わらずニッコリ微笑んでいる。


「つまり私たちはコンテスト当日まで授業をサボってもいいって事です」

なに、そのミラクル規則、最高です。


「あ、でもコンテスト内容には知識テストも出ますから、無意味にサボるのはやめましょうね」



「…なるほど、気をつける」


知識テストか、そんなものがあるんですね。



「じゃあ次の授業が始まったら屋上で会議をしましょう」

「了解」


私が時計を気にしてるのに気が付いたのか、

繭は足早に去っていった。



本当にいい子だなぁ…。





…って感心してる場合じゃない!

早く中庭行かなきゃ…みんなに怒られる!!



繭と同じように、早足で中庭に向かった。



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