お大事にしてください
それでも唯一の救いが、薬だった。あの老人の保健医にもらった薬。あの薬の効果は、本当に驚くものだった。
全身にくまなく薬を塗る。さすがに全身に塗ると、緑色が気持ち悪い感じもしたが、それでもかゆくなるよりはマシだ。
「なんか、カッパみたい。」
姿見に映る自分を見て、くすりと笑った。
理緒は何も感じない。
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