SUMMER DAYS -24's Outsider Love Songs-
Fuck Up,Fuck Up
「結局、この間の打上げの時のメールの主は女だった訳だな?」
「まあ、そうだけど。 問題あった?」
その週のスタジオ練習後、僕らはいつものようにカウンター脇の休憩スペースで暑さにだれていた。巧さんがゆきなの事を追求してきたのはその時だった。
「最低だ!問題アリだ!」
巧さんの興奮した声は、体感温度を2度程上げる効果があるらしい。
「ユウスケ、お前はなんでバンドを、ロックをやっている?」
「好きだからだけど...」
「オレはな、女の子にモテたくて始めたんだよ!」
あんたの方が最低で問題あるじゃないか!僕が言い返そうと巧さんが続けた。
「でもな、モテた事なんか一回だってねぇ!それなのにお前が女と嬉しそうにメールしてんだよ!」
ふとカウンターに目をやると、この春からこのスタジオでバイトをしているギンが欠伸をしていた。
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