SUMMER DAYS -24's Outsider Love Songs-
Sunset Drive
『DVDだのインターネットだのの設定なんて女の子の部屋に上がる為の口実である』
そんな格言みたいな書き込みをどこかのインターネット掲示板で見た事がある。
そしてその日、僕はゆきなの住むマンションに居た。
「ユウスケさんってパソコンとかって詳しい?この間パソコン買ったんだけど、インターネットの繋ぎ方が解らなくって」
「じゃあ今度設定してあげるよ」
大体そんな感じで、僕はゆきなの部屋に上がる事になった。

「思った以上にスッキリした部屋なんだね」
「どう言う事ー?」
「いや、もっとぬいぐるみとかが並んでるかと思った」
「私、もう21なんですよ」
パソコンの設定なんて大して時間も掛からないので、あっさりと終わってしまった。ゆきなは晩御飯を作ってくれると言うのでワンルームマンションのテーブルの脇にちょこんと座って待っていた。
ゆきなの部屋は家具や化粧品やテレビ等の生活用品の他には、少しの本と額装されたクリスチャン・ラッセンのポスターだけが置かれていた。
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