♂性別転換♀

そういや、今は何時なんだ?


外は明るく、太陽が出てるみたいだが。


ま、いいや。今は家に帰るのが先決だ。


「行ってらっしゃ~い。明るい内に帰ってくるんだよ」


「誰が帰るか、バーカ!」


大翔の見送りを背に受け、俺は今度こそ部屋を飛び出した。


右手の親指の付け根に、微かに残る傷痕を眺めながら。


最悪、これが最大の証拠になるんだろうな。
< 36 / 265 >

この作品をシェア

pagetop