イチ*コイ



 こんなこと言ったことねぇし。

 言おうと思った女もいねぇし。

 …やっぱこいつってすげぇわ。

 俺にこんなこと言わせる女とか、こいつだけだよ。


「…うんっ」


 お前が手に入ったんなら、もう何もいらねぇや。

 これからは2人で生きていく。

 お前だけでいいぜ?

 俺の最後の女だ。

 俺に捕まったんだから覚悟しろよ。

 もうぜってぇ離さねぇから…さ。

 わかった?はい、返事。


「…ってゆうか、あたしたちって付き合ってるの??」

「はっ!?今からだろ」

「え…そうだったんだ」


 妙に頷いてる美華。

 いやいや…好き合ってんなら、付き合うってことだろ。

 こいつと感覚違うのか…?

 取り合えずベットから出て座る。

 ちゃんと隣に美華も座らせた。

 んで、肩を掴んで正面から向き合う。

 こんくらいしねぇとこいつわかんねぇし。


「好き合ってんなら、普通付き合うだろ?」

「けど付き合おうとか言ってないし…」


 そこまで言わなきゃなのか!?

 めんどくせー…ってか

 確かにそうかも、しれない。

 1人で付き合ってると思ってて実は違ったりしたらショックだし。

 口にしたほうが確実だよな。

 …照れるんだけど。



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