この想いを君に…2
祥太郎と光は思わず握り拳を作って下を向いた。



…笑ってはいけない。



「おお!それを言うなら俺はその彼女の紫鶴がいいな!!」



スゲーよ、徹!!

祥太郎は笑いを抑えて尊敬の眼差しを徹に向けた。



「紫鶴ですか!
うわあ、恋敵〜!!」

奈々の目がランランとしている。



悠斗はというと、少し目を丸くしているけど。



「でも、こういうのを理解してくれる人は必要だよ?」

徹は奈々から悠斗へ、視線を移した。

「彼も別にそういう彼女は嫌じゃないんでしょ?」

悠斗は頷く。



上手い誘導だな〜。

祥太郎は感心した。

確か徹は女性と付き合ってもその趣味の事が知られるとすぐに破局を迎えていた。

こんな風に出来るなんて…
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