カコカレ
【1彼】裕也

ストーカーの告白

中3の夏。

いつも行くコンビニに無愛想な店員がいた。
いらっしゃいませもなければ、ありがとうございましたもない。
挨拶にはうるさいあたし。

バンッ!!

「挨拶くらいしたら?」

アイスを叩きつけるように置いて、あたしはヒトコト言ってやった。

いつもうつむきかげんだった、店員さん。
いつも店員の顔なんか、見ていないあたし。
初めてお互い顔を見合わせた。

「いつもありがとうございます」

店員さんの顔はすごく綺麗で、完全にあたしのストライクゾーンのど真ん中だった。
あたしは無言で立ち去った。

心臓が飛び出そうだった。

お店を出るときチラッと店員さんを見ると、笑っているように見えて、恥ずかしかった。

その日、あたしはコンビニの裏で、店員さんが仕事を終わるのを待った。

終わって出てきた店員さんに、話しかけるわけじゃない。
陰から見ていた。

次の日も。

その次の日も。

家もあたしの家から、見えるマンションだとわかった。

これはストーカーかな…

薄々自分のストーカー的な気持ち悪さに気づきながらも、告白を決意した。


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