俺様王子と秘密の時間


「やめたくねぇなら、ちゃんと言えよ?」


あたしの涙の理由なんて聞かなくたってわかっているみたいだった。


全てお見通し……そんな瞳。

やっぱり千秋はあたしみたいな恋愛初心者より一枚も二枚も上手。


こみあげてくる感情を口にすればいい。

でもそんなこと恥ずかしすぎてなかなか言い出せなかった。


だけど何度も何度もためらって、そんなあたしを不敵な笑みを浮かべて見つめる。






「やめないで……」


やっと言えたのに、声が震えてしまって聞こえてるかわかんないくらいちっぽけなモノだった。



でも千秋はちゃんと聞き取ってくれていたみたいで。




「よく言えました」


あたしの頭を撫でる。

……その大きな手で。



でも千秋の攻撃はまだ終わらなかった。

 

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