俺様ワガママ主人×めいど



‥‥わけわかんない



勢いよく奴のほうから顔を背けた。



偉そうな奴だと思ったら、優しかったり‥‥

やっぱり理解できない




全身、熱くてたまらない


熱なんて厄介すぎる



熱が下がれば‥こんな熱さとなんかおさらばだ




そう思いながら、ぬくぬくとした中でまぶたが重くなっていくのを感じた。


眠い

眠すぎ‥

睡魔に襲われ、目を開けていることさえ
ツラくなってきた。


そんな中



「結局、名前は?」


頭の片隅で聞こえるあの男の声。



わけわかんない男

偉そうな態度で、乱暴。命令口調がほんとムカつく男

なのに見た目はいいなんてホント、ムカつく‥



「俺は、潤弥だ。絶対に忘れんな」


まだこっちは答えてもない。

こんなときだって命令口調は変わらない。



そう言って奴は

想像もできないぐらい優しく、あたしの頭を撫でた。



ふわっとした感覚


やっぱり、ムカつく






「‥‥‥みすず‥‥‥」


途切れ途切れの言葉

消えそうなぐらい小さな声


聞こえるようになんて‥‥言ってやらない‥



まぶたはゆっくりと落ちる‥



一瞬、名前を呼ばれた気がした。

でも‥今の自分には聞き返すことさえできなかった




意識は、完全に途切れた‥‥―――





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