【中】好きになりました、付き合ってください!!
「誰あの子!!」


「告白!?恥ずかしくないの!?」


「でもあの子どっかで……」


いろんなとこで、声がしてざわつく体育館。

さっきまでの雰囲気とはまるで違う。




けどあたしは気にせず、ただ亮佑くんを真っ直ぐ見つめてた。


「真里亜…?」


力のない小さな声だったけど、確かにあたしの名前を呼んだ。


そしてゆっくり近づいてくる。




「……約束しなかったっけ?」


「え?」


「"観に来てもいいけど、騒ぐなよ"って」


そう言って笑った亮佑くん。


いつもの笑顔にホッとして、胸がきゅってなった。




たったそれだけのことなのに、うれしくて…目から溢れる涙。


「試合終わるまで待ってろ。今度は逃げんなよ?」




ピーッ!!


そして試合が再開された。




もちろん逃げないよ。


また亮佑くんが笑ってくれた…それだけで十分!!
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