午後
「私、がっこ―やめる」
今日のフライドポテトはあまり美味しくない。いつもより塩味が足りないからだ。

「どうして?」

理由聞きたいわけ?
良と逢う時間が無いからじゃない……
そんなこともわからないんだね。

「とにかく辞める。もう決めた」

「ねぇー そしたらさ、もっと逢えるよね?」

「うん?ああそうだな、俺が空いていれば」

 私がどれだけあなたのこと想っているか知らないでしょ。

良がタバコを吸う姿にキュンとなる。女の子みたいな長い指にマルメンが似合うんだ~

よぉし……良のためにもっとがんばろ。

 午後のマックはなんかいい。
朝や夕方みたいに騒然としていないし、空いている椅子があるのがほっとするんだ。

 がっこ―やめたらもっと良にかまってもらえるかな……
ここで露出とかさせられちゃうかも……
彼ってホントのSだもん。それくらい平気でさせるよ~ お店に来るなんちゃってSなんかと大違いだぁ。

でも私は良の奴隷なんだから彼が望むことは何でも頑張らなきゃ。
愛してるからイジメるんだって言ってくれるしさ。もっといい奴隷になるんだ。お店でも練習練習。そんなこと考えてたら良ったら突然言うんだ。
「そろそろ出るぞ。俺は忙しいんだ」

 えぇ~ もう出るの? まだ早いよぉ~

だけど本音は言えない。聞き分けのいい子でいなくちゃ。

「分かった。良はいっつも忙しいからね」

良とはマックの前で別れた。お店の時間まで何しようかな。

そうだ、新しいバラ鞭でも見にいこ。今のやつはへたれてきたからさ、そのうち買わなきゃいけないし。
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