サイダー

私は小さい頃に父の仕事の都合でこのK市に引っ越して来た。

「わーやっぱりこっちは空気がキレイねー」
私の母、早百美(さゆみ)。「前の所とは比べられないな」
私の父、啓太(けいた)。
そして私の名前が…
「ゆいお友達できるかな?」平山由衣(ゆい)。
「できるよー!ゆいなら由衣ならすぐお友達できるから大丈夫よ!」
「ママ本当ー?」
「本当よー?ママが嘘ついたことある?」
「なーい」
「そーね。良い子♪」
前住んでいた家から車で走ること3時間。



「おーい、着いたぞー」
そこには大きくて新しく、玄関前にはパパの身長程の木が佇んでいる家があった。
「わー!新しいお家だあ。
ママ降りてもいい?」
「いいけど気をつけて降りてね」
「はーい」
ガチャッーーーードンッ
車から降りて自分の家を見上げていると…
コロコロコロコロ…
何かが目の前を通り過ぎた。
よく見てみると…オレンジっぽい少し茶色っぽくもあるボールだった。
「なんだろう?」
手に取ってみるとーーーー
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