レモン
第二章

Countdown.....

3連休の休みも終わり、俊司はまた仕事の日々に戻った。

私もまた、バイトと学校の往復で俊司の家に行くことはなかった。


それだけではなく、もうひとつ理由がある。

私は少しずつだけど、自分の家族との距離を縮めていたのだ。

これも俊司に言われた事が原因だったけれど、
本当は俊司の家族と暮らすうちに、自分の家が恋しくなっただけだった。

だけど、一度離れたら戻すのには時間がかかりそうだ。


「壊れたわけじゃない。
家族の縁は壊れないから、治そうと思えば事態は変わるから。」


家の事で弱音を吐いたら俊司に一喝された。

これで何度も立ち上がってきたんだ。



会えない間私たちはメールや電話を欠かさなかった。

どちらからともなく連絡を入れていた。





付き合って初めて会えない日が続いたけれど、
不思議と不安は生まれてこなかった・・・。
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