レモン

A coincidence.....


7月3日。


朝になっても俊司からの連絡はなかった。


私は起きてすぐ電話をしたが繋がらなかったので、
とりあえずメールくらいはと思い送ってみた。


こんなに心配する必要は無いと何度も思ったけれど、
どうしても何かが引っかかって、じっとしていられなかった。




今日は俊司の家に行こうと思い、
クローゼットから服を出そうとしたが、
その手を止め扉を閉め、外に掛けてある制服を手にした。


家に行ったって俊司は居ないんだ・・・。

彼の両親にまで私の不安を広げる事はない。


そう思って学校へと向かった。



学校に着いてもやっぱり不安は消えなくて、
それでも俊司に連絡はつかなくて、
1日中携帯を覗いて過ごした。



家に帰りまた電話をしてみたけれど、
やっぱり繋がらなくてその日も夜遅くに眠りについた。





携帯を握り締めたまま・・・。
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