ミュージック・ラブ3〜愛を奏でるメイフラワー〜
敬大が目を開けると、目の前には楓がいた。

そして楓は心配そうに敬大の体を揺すっていた。

『か…楓…』

敬大はボソッと呟いた。

『敬大大丈夫?しっかりして!!どうして病院にいるはずの敬大がこんなとこにいるのよ!!』

楓は訳のわからないまま敬大を心配していた。

『うっ…』

敬大の傷口がうずいた。

『け、敬大!!今すぐ救急車呼ぶね!!』

楓は鞄から携帯電話を取りだし、119番を押した。

呼び出し音が鳴る寸前で敬大は楓から携帯電話を奪い取り、携帯電話の電源を切った。

『な、何するのよ!!今救急車呼ぼうとしてたのに!!』

『ダメだ!!今は…今はダメなんだ!!』

敬大は痛がりながら言った。

『今はダメって…早く病院に戻らないと敬大が!!』

楓はすごく心配していた。

『わかってる。でも後せめて1時間だけ…後1時間だけ蓮に…』

敬大は顔を歪めながら必死に言った。

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