ミュージック・ラブ3〜愛を奏でるメイフラワー〜
『これですぐに警察がここに来るだろう。敬大、俺たちはさっさと逃げようぜ』

蓮は携帯電話を切り、そう言った。

『ああ。行こうか』

敬大はそう言って恭吾を睨みつけ、倉庫の入口へと歩き出した。

『クソー…敬大め!!覚えてろよ…』

恭吾は去り行く敬大の背中を見つめながら、憎悪を積もらせた。

『あ、アイツらが俺たちにやられた事警察に言ったらどうしよう敬大?暴力行為で俺たちもヤバイかもな』

倉庫から出た蓮の脳裏にふと不安が過ぎった。

『大丈夫さ、あっちは10数人もいたんだから。2人に負けたなんてアイツらのプライドが傷つくから、絶対に言えないさ』

敬大はそう言って蓮に笑いかけた。

『そりゃそうだな。なあ、敬大…友也の奴どうなるんだろう?』

『多分、しばらくは出てこれないかもな…。よし、今から友也に会いに行こう』

敬大がそう言うと蓮は軽くうなづき、二人は友也に面会しに向かった。

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