‐Mission‐
俺はその事をずっと
レイさんに言う事ができない
ままだった。

殉職リストの中にレイさんの
名前が乗っていた時は
現実を受け止められなかった。
レイさんが死ぬはずないって。



「…」



結局、調べても調べても
レイさんが遂行できなかった
任務内容は分からなかった。

いつかレイさんを越えたい
そう思っていた。



カタンッ...


何か硬いものが床に
落ちたような音が辺りに
響き、エリックの視線は自然と
音のした方に向いていた。

少しだけ開いている
扉から覗いているのは
大人しそうな少女だった。
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