うちのおネコ様

(8)契約

「そ・・・それで。どうしてルディは人間の姿になって・・・」

現れたの?、まだ目の前の外人がルディと信じられなかったけれど、私は彼がルディであるとして質問した。目の前の本人はグラスの牛乳を美子と同じように飲んでみたり、他の猫と同じように時々下でペロペロして飲んだりしている。

「契約なんだよ」

ルディは一瞬目だけ美子にやったが、その後も牛乳の飲み方に色々ケチをつけて試している。

「けいやく?」

何の?どんな?誰と?いつ一体?!なんでそれで人間になる!?


すぐに色々質問が浮かんできたが、美子は一呼吸してから、その後もう一度ルディが口を開くのをまった。

「そう。契約。俺達猫の中で、ある特定の人物に対してなんらかの感情を強く持ったとき、またそれが人間にも強く感じ取れる場合のみ、人と猫の間を行き来できる契約らしい。」

そういうと、ルディは一気にグラスを飲み干し、ぷはぁ~~っと満足げな顔をした。・・・八重歯がキラリと光った・・・

私はうつむき、黙って聞いていた。


「それともう一つ、条件がある」

「な、何?」

今度はルディの顔を見て返事をした。・・・やはりこの男、ルディと名乗るが目の前にいるのは金髪外人ソフトまっちょなので。正直カッコイイと思った。

「猫の時の感情とか感覚がさ、人間になると・・・薄くなるんだよね」

「・・・はぁ」薄く、なるのですか。そうれはどういう?

と私は心で質問し、そのネコであるブルーとハルに目をやった。
2匹とも食事を終え、満足げな顔でソファの上に仲良くごろんしていた。

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