うちのおネコ様

(3)ブルーの願い事

ロシアンブルーの「ブルー」は、我が家の3匹の中で一番年少だ。
家に初めて来たのはルディと一緒だった。
近所の猫好きおばさんが、血統書付きの猫がいるんだが、一緒に生まれた兄弟達とは何か違く光るものがある…という直感で、出来れば知り合いに譲りたいと言って…


そうして家に来たのがルディとブルーだった。


ブルーはとても賢い猫だと思う。3匹の猫が並べばどうしても隣りの子と比べてしまうのだが、ブルーはいつも2匹の兄弟から一歩離れて動くタイプだった。


変な話周りに気を使う子のような行動をするように見えるので、妙に人間じみていると感じる事がしばしある。

二人の兄弟や私達家族に甘える時も、ちょっと頭を使ってタイミングを測ってるんじゃないかと思う時も・・・


「人間」のブルーは、見た目はまだ子供っぽさを残した少年だ。
背は私よりちょっとあるくらい。優しそうなふんわりとした顔立ちだが、黙っていると凛とした表情がとても美しいと思った。


人間年齢にすると・・・私と同じくらいだという事に気づく。

おとといの合同なんちゃらで出会った男の子達に比べれば少年ぽさはあるが、彼の話し方、接し方は随分と大人びてると思う。昨日のルディと比べても大分おとなしいので、彼はやっぱり「できる子」なのかもしれない・・・



私は庭先で洗濯物を干しながら、部屋に戻って、まず何を話そうかと、一生懸命考えていた。
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