Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜
ユリちゃんを残して
私とヒカルは、テラスに出た
シノは部屋に戻って
少しだけ眠るらしい
「ヒカルはさあ…」
「ん?」
「あの人みたいに歌いたいな〜って…
思う事とかないの?」
「たとえば?」
「… 例えば『Azurite』とかさ…」
「全然。だってムリだもん。」
「ひ」
「え、なんで?」
「… だって
ず、ずいぶんあっさり言うから…
あ…憧れたりとかさ〜
そういうのってあるじゃん?!」
「憧れるよ〜
マジ憧れるけど〜
でもさ、声質とか全然違うし
絶対後が続かないじゃん」
「……」
「あ、ゴーヤチップ食べる?
早い話がさ
じゃあペンギンは、鳥じゃないの?
って、あたしは思うわけ
キライ?ペンギン」
「… 好きだけどさぁ」
「アハハ
でも、似てるよね ユカとタカコ」
「え…っ
どど、どごが?!
マキちゃんのが数百倍かわいいじゃん!」
「顔とかじゃなくて〜
なんかそ〜ゆ〜、至上主義?ぽいとこ」
「し、しじょ…?」
「それでケンカしたんだもん
タカコとあたし」
「ええ…っ?!」