Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜







次の日は 首里城に行った

赤と金の門をくぐると
林と石垣の壁が、ずっと下から続いてて


途中に門、そしてまた 石垣の坂 ―――




「街と海が見える…」




髪の毛、押さえながら 階段をのぼった


「風強い〜」


「台風、来てるのかも」


「えっ!マヂでっ?!」


「朝、携帯のニュースで見た」


「シノはそんなとこ見るのかぁ…
あたしは野外フェスの
話題ばっかり見てた」


「あ〜 私も〜!」




――― 野外フェス


去年の夏は、代乃木でやったけど
入れなかった人たちが
路上にたくさん溢れて


それで今年は もっと大きなとこ
”旧都庁跡地”で 開催される事になった




「でもさ〜
新都庁完成パレードも
その日にあるみたいだから〜」


「うわ、パレードとか
新宿駅前、チョー混みそうなんだけどぉ」


「オープン九時半だし、早めに行っとく?」


「え〜でも”Chea”とか出るの
夕方からでしょお〜」


「うん〜…それにさ〜
今年はアズ、名前はあるけど
フェスには生で出ないしね〜」


「え…っ?!なんでっ?!」


「ユカ知らなかったの?」


「し…知らない…」


「今、海外みたい〜
中継はするみたいだけど〜
ほら!去年のクリスマスみたいに!」


「あれキレイだったね〜!」


「うん〜!」




… もし出来たら
直接、お土産渡そうと思ってたのにな


春から忙しくて
全然電話とかも、してなかったし…


でも、シノとかユリちゃんは
知ってたんだ…



「ユカはしかたない
夢中になると、いっぱいいっぱいだし」


「む〜…」


シノにそう言われて…
なんか…情けなくなって来た…


「今からすれば〜?
きっと喜ぶよ〜?」


「な…なんて?!」


「野外楽しみにしてます〜とか!」


「… もっとココロがキレイになりたい」




ボソッと言った瞬間
シノとユリちゃんが吹き出すし…




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