Turquoise Blue Ⅲ 〜好きな人の名前〜
「どうぞ〜」
ノックして入った事務所に
今日は、店長さんひとり
ケータイで誰かと、ずっと話してる
後ろの廊下でゴロゴロ
なにか運ぶ音がした
「――― で、12/25の
クリスマスライヴの事なんだけどさ」
「… えっ?!」
「クリスマスっつったら
カレシと一緒に過ごしたいだろうけど」
「――― 音楽が恋人ですから!」
「それはそれで、ちと寂しいなあ」
「あははは!」
「んっと、朝からやって ―――
夜はかなり遅くなるから
まだ君らは未成年だし
途中で帰る事、推奨」
「あ…ハイ!」
「それと、今日の感想
君らのバンドのフロントは
とても度胸のある
いいヴォーカリストだと思うよ
演奏も、前回より良かった」
「――― あ…ありがとうございます!!」
「ただ」
「―――…… ハイ」