僕のお姉ちゃん
なんで、なんでそんなに


……自分を傷つけた奴のことを想えるんだよ……?



「優しい、な。春は」

「え?」

「いや、何でもない。……わかった、今日行こう」

「やった! ありがと、悠」





春、俺もさ、お前みたいになりたいよ。

強く
優しく
凛として。

そんな風に、なりたい。


「姉貴、か……」


まだ微かに残る呪縛を、完全に断ち切りたいよ。
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