きみのて
その手を掴んだ時、わたしは涙が出そうになるほどほっとした。

陸が来てくれて嬉しかった。


「栞…大丈夫?一度座ろう?」


陸はわたしを支えながらベンチに座らせ、隣に座った。


わたしは陸の手をしっかり握って、はなさなかった。

はなしたくなかったから。

やっと掴まえたきみのてを。


手がぶるぶると震えた。


「・・・ごめんね。」


わたしはもう一度謝った。

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