ユメクイ蟻
町で一番小さい美術館だった。
受付で500円払って中に入った。
因みにその入館料は
『ここは僕が!』
とメガネを直しながらケイさんが
おごってくれた。
魔法使いさんなのに変なの。
おもしろくてバレないように笑っちゃった。
そして、館内をゆっくりと二人で歩いた。
さっきみたいな質問はなくって、
二人で黙ってあるいた。
ケイさんは絵を見ながら時々ほおづえをついて
『うーーん』とか『ほぉ』とか言ってた。