37.3℃のキス《短》

「山岸君……私いつのまに着替えたの?」

「えっ?」

山岸君の手の動きがとまった。

そして申し訳なさそうに私を見ている。

もしかして……

「山岸君が着替えさせてくれたの?」

そう言った瞬間、ごめんという呟きが私の耳に入った。



私はそれを聞いたとき、顔が熱くなるのを感じた。

もちろん、熱とは違う意味で。
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