37.3℃のキス《短》

山岸君は手にコンビニの袋をぶら下げていた。

そして布団をひいている私を見て眉間に皺を寄せる。


「澤村……そんなこといいから寝とけよ」

「これくらい大丈夫だよ」

薬が効いてきたのか体はだいぶ楽になった。


「風邪に油断は禁物だろ? いいから寝てろよ」

そういって私はベッドに戻された。

ベッドに私が戻るのを見ると山岸君は端によせたテーブルの上に買ってきたお弁当とお茶を取り出す。

お弁当をあけて割り箸を割っていただきますと呟いたとき。

さっき浮かんだ疑問を思い出したので山岸君に聞いてみることにした。
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