37.3℃のキス《短》

「澤村がそれだけ言って俺の前から消えたあと、すげえ考えたんだ」

山岸君は眠いのか目を擦る。

「確かにあの女の子のいう通りだよなって思った。見た目だけで告白されるとか……嫌だもんな」

山岸君もよく告白されている。

だからその言葉には山岸君の気持ちも入っているんだろう。


「俺、反省した。何回も何回もあの時のこと考えて……だけど何回も考えていくうちに俺はなぜかその女の子のことがすごく気になるようになったんだ」
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