君の笑顔の傍に居させて

「忘れなくていい」

「……涼?」

「忘れないで、思い出にすればいい」

「思い出?」

「時々思い出して、話し掛ければいい。でも、その思いにずっと囚われてちゃダメだ。1歩前に踏み出さないと」

そう、そうすれば僚二との辛い別れじゃなく、楽しかった事も思い出せるだろ?



美雪は再び首を左右に振った。



もうそろそろ、自分を許してやれよ。


< 260 / 379 >

この作品をシェア

pagetop