君の笑顔の傍に居させて

「俺と居て、ドキッ、とした事ってなかった?」

真っ赤な顔してハニカむ表情をした美雪を思い出しながら言った。



さっきと同じで、美雪は一瞬止まり、再び首を振る。



「なぁ、美雪」

俺がそう声を掛けると、美雪は、ギュッ、と目を閉じた。

そして、『何も聞きたくない』と言う様に、両耳を手で塞ぎ、相変わらず首を振り続ける。

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