【完】ひとつ屋根の下で。
「あと自己紹介してないのは私達かな?」



声のする方を向くと、柔らかい物腰の女性がニッコリと微笑んだ。



「私は須川舞。苺ちゃんの向かいが熊井しずる。ちなみに職業は私はショップの店員でしずるがダンサーよ。私達は3階に住んでるの」



話によると、この三ツ葉荘の住人の中では最年長らしい。



一番下は隣の住人の睦美と香里奈。女子高生なんだとか。



「さ!自己紹介はこの辺にしといて食うぞ!」



その声に、皆が手を合わせる。



皆で揃って『いただきます』というのは施設で以来。



なんだか懐かしくて、食べた料理はめちゃくちゃ美味く感じた。



人の手料理って、なんかすっげえ、心がほころぶ。
< 44 / 223 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop