嘘で隠された現実(リアル)
「いやー、勿論冗談!星ちゃんが言うと、シャレにならないからやめてくれ」


「シャレ?私にはそれをする力も金も有る」


「うん…。だから冗談じゃないなら、尚更やめてくれないと…」


「馬鹿馬鹿しい」

神楽はそう呟き、フンッと鼻であしらった。

「柳、その男は放っておけ」


「あ?ああ…」

俺は、ただ頷くしかなかった。


「あ、星ちゃん!飲み物は?」


「いつものでいい」


「そうじゃなくて、そっちのヤツの‥さすがに同じもの出せねーし」


「仮にも喫茶店なら、人気のある物から選んで持ってこい」


「相変わらず口の悪い…」

男はそう言って、見せ付けるように大きなため息を吐き出した。

「判ったよ。おい、お前、珈琲は飲めるのか?」


「え?あ、はい」


「んじゃ、星ちゃん、5分後に部屋に行くから」


「判った」


神楽は小さく頷くと、店内の奥へと向かった。

俺は、いまひとつ状況を整理できないまま、神楽の背を追い掛けた。
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