嘘で隠された現実(リアル)
タバコを離した黒雨さんの口から、白い煙が吐き出される。

一瞬にして、部屋中に独特な匂いが広がった。


「悪ぃが、タバコ吸わせてくれ。疲れた」


「吸ってから言うって、どうなんですか?まぁいいですけど」


「それより朱月、お前まだ時間いいのか?」


タバコを楽しむ黒雨さんをぼんやりと眺めていた俺は、その言葉で慌てて時刻を確認した。

もう9時に近い。

別に門限があるわけではないが、家までの道のりを考えると、そろそろ帰った方がいいかもしれない。


「そうですね、そろそろ帰ります」
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