嘘で隠された現実(リアル)
「これって、この前の曲のアレンジ?え、もうできたの?」


「うん、一応」


「凄ぉい!2日しか経ってないのに?彗ちゃん仕事早すぎ!」


私が思わず声の音量を上げれば、彗ちゃんは照れたようにはにかんだ。


「何言ってんだよ。天音っちなんか1日で歌詞書いてくんじゃん!」


「それは歌詞でしょ?曲作るのとはわけが違うよ。朱月は最低でも5日必要だって言ってたし」


「俺はアレンジだから」


「でも凄い!」


「ありがと」


私が力説するように強く言えば、彗ちゃんは嬉しそうに笑った。

その顔は本当に可愛くて、やはり男の子の顔をしていたけれど、それでも私なんかより断然可愛かった。
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