吸血鬼達と戯れを
この町では半年に一回、お祭りがある。
普段ろくな楽しみも無い町ではこの祭りが雄一の娯楽にもなっている。

「狩野って意外に不器用なんだね…」

由井が金魚の入った袋を持ちながら言う。
今さっき、二人で金魚掬いをしてきたのだ。
由井が何匹も取ってる横で狩野は一匹も取れなかった。

「うう…。折角、網を三枚も使ったのに」
「普通は一枚でも取れるもんだよ?」
「よし!次はあれだ!」

狩野が指差したのは玩具の射撃だった。

「あたしはやらないから狩野がやって良いよ」
「え〜。由井もやろうぜ?」
「あたしは射撃は苦手で…。そのかわり、あれ取ってよ」

由井が指差したのは犬の置物だった。

「よっしゃ!任せろ!」

流石、伊達に学園の生徒は務めていない。
軽く置物を倒し、屋台の親父の顔を青くした。
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