愛して欲しい人。


もう一度時間を確認して、気配を消しながらベットを出る。


そのまま顔を洗い、朝食を作るため冷蔵庫の中を見た。


私も彼も朝はあまり食べない派のため、休日などでもほとんどサラダだけだったりする。


トントントン…リズムよく野菜を切っていき、綺麗に盛り合わせてく。



大体できた頃、後ろからガチャッっとドアが開く音がした。


振り返ると片手で目を擦りながらこちらを見てくる彼の姿。



あれ?まだ目覚まし鳴ってないよね?


キョトンとしていると


「おはようゆず。あ、もう朝メシできてるの?」



と軽く微笑みながら、彼−−真田 幸宏 サナダ ユキヒロ は近づいてくる。


「おはようございます幸宏さん。なんだか目が覚めちゃって。幸宏さんこそ早いですね?」


「起きたらゆず居ないし、腕の中が寂しくて。やっぱり俺、緊張してるのかなー。」


苦笑しながら言う。



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