恋ジグザグ~“好き”と素直に言えなくて~
髪をセットする時間がなかったから、とりあえずポニーテールにして、お気に入りのプリントシャツとデニムスカートのうえにエプロンをつけてお店に出る。

お店に出るのはモチロン今日がはじめてじゃないから、素人に毛がはえたくらいの接客応対ならできる。


最初はイヤイヤ手伝うってカンジだったけど、なんかカラダを動かしてたほうがイヤなことを思い出したり、余計なこととか考えなくてすむと思ったし、そのうえバイト代がもらえるとあっては、あたしにとってもコレは悪い話じゃなかった。

今月は欲しいCDとDVDの発売が重なる月でおこづかいがピンチだったから、午前中ガマンしてバイトすれば、もらったお金で今日の午後とあしたの日曜日は少しくらいは楽しめるってもんだ♪


ふわぁ~…


だけど眠い。

一時的に客足がとぎれたわずかコノ5分足らずのあいだに、すでに8回の大あくびをしていた。


「桃ちゃん、お店の手伝いとは偉いねぇ」

「い、いらっしゃい、おじーちゃん♪」

内心“ヤバッ、今の大あくび見られたかも”と焦りつつも、そこは笑顔で接客応対♪
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