１人のお嬢様の願い

「な、凪百合っ！」

「そぉだよぉ！無視しないでよ。」

進河凪百合[ｼﾝｶﾜ ﾅﾕﾘ]
まぁ私のことをほとんど知ってる親友かな…。
天然…系なのか計算なのかわからない雰囲気をだしている子。

「ちょっと、凪百合っ！しぃちゃんって何よ？しぃちゃんって。」

はっきりいって気持ち悪い。

「あぁ！今度から呼ぼうと思ってね。しぃちゃんってかわい―っ！」

なんだこの子は…。

「凪百合。うるさいですよ。少しお黙りなさい。」

「あら、おはよう！都流羽」

「おはようございます。詩依良。」

このクールでピリッとした雰囲気をだしているのが、
桂坂都流羽[ｶﾂﾗｻﾞｶ ﾂﾙﾊ]。

凪百合には厳しい…笑

「いいじゃない―！都流羽にもあだ名つけるよぉ??」

「つけられるものならつけてみなさい。
それより…詩依良の隣、転校生ですか??」

黒くて綺麗な長い髪をゆらして、私に振り返った。
都流羽と凪百合のやりとりに笑いをこらえていた私はつい笑ってしまった。

「ふはっ！……え？あぁ、そうみたい。」

「何を笑っているのか…。もっと上品に笑えばよいのに…」

都流羽にダメ出しをくらった…笑

「ふふつ！そうしますわ…！」

「でも変よねぇ？この時期に転校生なんて…。かなり頭良いんじゃないのぉ??」

凪百合がそういうと、

「えぇ。少なくても凪百合よりは上でしょうね。」

都流羽が返した。

「そうねぇ…ってなにそれ！私ばかあつかいなの?!もぉしぃちゃん助けてよぉ…」

すごいコンビね…この２人。

「ふふっ。しぃちゃんって呼ばなかったらね。」