夢の彼方で
絶望



 いつからこんな

 ダメ人間になったのかなぁ?





 4年前、小学6年生だったころの私は、スポーツ万能成績優秀、見た目もそれなりに可愛くて、みんなから信頼されるリーダーだった。

「奈璃ちゃん、ここ教えて?」
「奈璃ちゃん、どうしよう!」
「奈璃ちゃんってかっこいい!!」

 みんなから信頼と尊敬の目で見つめられている中、やはり人は嫉妬という感情を抱くもので、陰で私の悪口を言ったりものを隠したり、そんな低俗なことをしてくる人たちも少なくなかった。
 小学生だったから、仕方ないといえば仕方ない。でも、何故か異様に大人びていた私は、「どうでもいい」と受け流していた。


 自慢できることはたくさんあった。

 跳び箱は八段も楽に飛べる。
 テストで70点以下なんてとったことがない。
 6年間ずっと全校リレーの選手。
 あげてもいないのに、毎年男の子からホワイトデーをもらう。


 でも、自慢しなかった。
 本当にすごいことは、いつの間にか誰かが分かってくれるもの。自然と知られていくことだから。
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