町の片隅で~ファーストストーリー~
俺の席は教卓から見易く、逃げられないように一番左後ろの窓際で山崎は俺の右の席。
そして、逃げ出そうとした時に備えて俺の前が宮元で山崎の前が紗耶香。
山崎の右が柴神・静香・絵里香と続いて座ってる。
完全にエスケープ通路を絶たれた。
それにこの教室は4階。
ベランダに出ても逃げ道がないんだ。
あっ!因みに桃山の席は宮元の前で、振り向いてきても宮元が対処してくれてる。
それはそれで有り難い。
だが、授業が始まれば逃げ出すことはまず不可能。
かといって学校を休めば飼い主が飛んでくるし、朝飯を作りにきた紗耶香か静香に高確率で連れ出される。
俺はどうあがいても自由を勝ち取る術はなかった。

かったるいホームルームが終わり、今日は午前中で解放された。
「ふぅ、やっと終わった。市原、飯食って帰ろうぜ。」
「悪い、今から婆ちゃんの見舞いに行くんだ。」
「そっか。なら仕方ないな。んじゃお先!」
「おう、またな。」
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