聖職者

「そうだ、ルイ元帥」

本当に部屋を出る間際、ヴォルドールはマーキスに向かって言う。

「凛に本当のことを言うのをお薦めします。聖職者が不足している今、凛には働いてもらいたいですからね。何せ神の力なのですから」

ヴォルドールはニヤリと笑うと、玄関の扉を閉めた。

後には静寂に包まれた凛とマーキスが残された。

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