聖職者

凛は閉じていた目を急に開いた。

「マーキス!!慎と京さんがいた!!」

半ば興奮気味で、凛は今にも走りだしそうだ。

マーキスも、凛に力を注いでいたためか、二人の存在を感じたらしい。

マーキスは凛の言葉に頷いた。

「えぇ、ここからは見えないけど二人は生きているわ」

「うん!」

凛は力を感じた方向に走りだしそうとした。

だが、マーキスがそんな凛の手をひく。

「まって!敵はどこにいるかわからない。私が先導するから、凛はついてきて」

凛はその言葉に頷いた。

それを確認したマーキスは、力を感じた方向に向かって歩きだした。

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