cross out
『おー、紗耶。長いトイレだったなぁ。』



何も知らない暁が笑いながら言った。



『ゴメンね。コンタクトがずれちゃって…。ついでに化粧直しもしちゃったから。』



『化粧直しなんてしなくても、紗耶かわいいのに。』



『デザートでも頼も!』



暁、ゴメンね。



暁はいつも優しいのに。



いつも好きって気持ちをたくさんくれるのに。



あたし、今、違うヒトのこと思い出してる。



逢いたくて仕方がなくなってる。


< 48 / 54 >

この作品をシェア

pagetop