フランシーヌ
「じゃ、じゃあ、煙草…」

「煙草は、ドクターストップ」

少女は、ふわっと顔を近づけて、ためらいがちにキスをした。

「これじゃ、ダメ?」

至近距離に顔を寄せたまま、囁くように確認する。

「甘い…」

ジョーは、笑った。

「あ、さっき看護婦さんからミルクキャンディー貰ったの。なにも食べないでずっとここに居たから…」

「そっか…。心配かけたんだ。ごめんな」

少女は、ゆらゆらとかぶりを振った。

「ううん。ううん、こんなのなんでもない…。ね、ジョー、も一回、していい?」

少女にせがまれて、ジョーは、そっと少女の頭を抱き込んだ。
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