フランシーヌ
『先日、そのための計算をしに私のところに戻ってきた…のだと、今は思う。そして、君へ渡してほしいと封書を頼まれた』

「なんです?」

『さあ。私はあの子に干渉も反対もしないと約束した。今、君のところに迎えをやっている。司令部へ来れば、あの子の乗った小型艇と交信できる』

「軍務総長…」

『私では説得できないんだ。頼む。フランシーヌを助けてくれ。あの小型艇では、大気圏を突破できない…』


――大気圏…。


いっしゅん、眼前に、真っ赤な炎が舞い上がったような気がした。

フランシーヌを包み込む、赤のゆらぎは、これだったのか…。

愕然として、ジョーは携帯を手から取りこぼした。
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