月の雫 -君と歩む彼方への道-
(シルヴィ……)


追放されてもって、何だよ。


ここに未練はないのか?




……それとも、オレとペアでいたいと思ってくれるのか?


……それはないか。


オレはあごに手を当てて、一人でうなずいていた。



「それよりも、ひとつ聞きたいことがある」

「ほう、何だ」




「レイジュラ、おまえは……


死者をよみがえらせる魔道は使えるか?」




しぼり出すようなかすれ声を、オレはあっけに取られて聞いていた。


(何だって?)
< 135 / 288 >

この作品をシェア

pagetop