月の雫 -君と歩む彼方への道-
(うそだと言ってくれだって?)



――何を?



”これは自らの罪のあらわれだ。

自分が受けなければいけない罰なんだ”


じいさんの言っていた、シルヴァイラの言葉が脳裏をかすめる。




おまえの罪って、何なんだ?





しょうがないので、オレはちょっぴり驚かすくらいに強く、細い薄い肩を揺さぶった。

なんとなく、寝言に返事をしつつ。


「うそだと言ってやる。さ、起きろ」




すると。
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