月の雫 -君と歩む彼方への道-
「ぼくのことは、放っておいてくれ……」


力ない、かすれ声。


だから、オレも寝られないんだってば。

放っておけるかっての。



シルヴァイラは、薄いものを着ていた。

手首も細かったけど、こいつ、肩もずいぶん細いな。

首もやけに細い……


ちゃんと、食うもん食ってんのか?




シルヴァイラが、じろりと奇妙な目でオレを見上げた。


………

……



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