月の雫 -君と歩む彼方への道-
「もしかしたら、オレのやっかいな相棒のせいかもしれない」

「ほう」


オレは、あったことをひととおりレイジュラに話した。


「……ああ。

そうか。


なかなか楽しそうな相棒だな」


楽しいわけないだろ。


「やっぱり、うわさどおり変わった術を使うと見える」


レイジュラは興味深げに、なめらかな声でひとりつぶやいている。

黒い瞳がきらきら輝いていた。



(レイジュラもやつに興味津々か)

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